
4.輸出入の重点:オーストラリアの原材料輸出のために、多くの遠隔地域に単一目的の港が開発された。これらは重要な施設ではあるが、現在ではほとんどの輸送がコンテナ化されている主要都市中心部に開発された港とは全く異なるものである。
5.気象条件:オーストラリアにも降雪地域はあるが、ウォーターフロントや港の領域では日本の冬のような厳寒を経験したことはなく、一般にオーストラリアでは、日本で経験するようなその他の厳しい自然条件(地震、台風等)もない。日本のプロジェクトでの付加的建設コストと比べるとかなりの差があることが当然想定される。
2.日本のプロジェクト
著者は、1996年11月24日から12月8目までの期間に、以下の地域を訪問した。
・東京港-東京テレポートタウン、東京湾、運輸省
・横浜港-みなとみらい21
・神戸港-高浜モザイク、神戸中突堤
・京都
・北海道-札幌、小樽、函館神戸の国際ウォーターフロント
・シンポジウム(メリケンパークオリエンタルホテル)、東京(東京ビッグサイト)、ワークショップ(WAVE事務所)
2.1港
訪問した港で気付いたことは、日々の商業運営以外に地域のインフラを提供するという港の重要な役割についてであった。
これは、港湾当局が多くの港で商業運営のみを重視する傾向を強めているオーストラリアの現状とは対照的である。港湾活動には使用しない余分な土地は、他の行政当局に移譲され、再生・再開発に用いられている。
2.2東京テレポートタウン
宇宙時代の未来志向と開発規模は、非凡で圧倒的なものである。ウォーターフロントにユニークな副都心を創造するという開発の基本目標は賞賛に値するが、独自性の探求には常にリスクが伴い、人間性の面におけるこのプロジェクトの成否は、答えを必要とする最大の質問である。
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